上尾水辺守(あげおみずべもり) ネイチャーポジティブの原動力
「上尾水辺守(あげおみずべもり)」は、上尾丸山公園水辺再生事業で上尾市と協働する市民ボランティアのチームであり、市が公募しています。平成31年度は、みどり公園課と一緒に、上尾丸山公園のかいぼりに取り組みました。令和2年度からは、上尾丸山公園を地域本来の自然とするため、自然再生の活動に取り組んでいます!
水辺再生活動への体験参加の募集
ボランティアへの参加を希望する方は、体験参加期間の活動に参加してください。体験参加以降も引き続き活動していきたい方は、上尾水辺守メンバーに登録して活動することができます。
事業主体:上尾市
運営:認定NPO法人 生態工房
体験参加からボランティア登録までの流れ
募集要項
■定員:20名程度(先着順)
■活動場所:上尾丸山公園
■活動内容:池や湿地などの植生管理、アメリカザリガニ等の外来生物防除、生物のモニタリング、普及啓発活動など
※原則として生物の放流や飼育は行いません。
■参加費:年間300円(ボランティア傷害保険代。すでに加入している方は不要)
※体験参加は、上尾水辺守の普段の活動に参加するものです。講座や観察会ではありません。取組の概要について簡単なレクチャーがあります。
参加条件
■小学3年生以上 どなたでも ※小学生は保護者と一緒に参加してください。中学生〜18才未満の方は、後日、保護者の同意書が必要です。
■自然再生活動に継続的に参加して、地域の生物多様性の保全や回復に貢献する意思のある方
申込方法
以下の手順で申込フォームか電話で申し込んでください。
申込フォームでは、必要事項を入力してお申し込みください。
手順
(1)申込フォームを開く
※フォームを利用できない方は電話
0422-27-5634 認定NPO法人 生態工房 (土・日・祝日を除く10時から19時)
(2)体験参加希望日を選ぶ
体験参加は9月から2月まで、月2回程度開催します。1から2カ月先までの予定を掲載します。
※体験参加は1日ごとに申し込んでください。
※場所や道具などの都合上、1日あたりの定員を数名とします。
(3)名前、連絡先などを入力して送信
氏名、上尾市内居住地区または居住市町村名、電話番号、メールアドレス、応募動機(2、3行程度)
(4)自動返信で通知が届く
※自動返信が届かない場合は、スパムBoxを確認するか、お問い合わせください。
(5)集合、持ち物等の詳細をお知らせします
※4から5日経っても連絡がない場合はご一報ください。
(6)体験参加当日
※体験参加は何回でもできます(1日ごとに申込)。
※3回以上参加し、継続してボランティア活動をしたい方は上尾水辺守に登録! 体験活動日以外の作業、調査、研修会等に参加できます。
[応募締切] 2026年1月下旬
お問い合わせ
事業運営受託 認定NPO法人 生態工房
[Tel・ファクス] 0422-27-5634(平日10時から19時)
[E-mail] eco★eco-works.gr.jp (★を@にして送信してください)
活動の様子 ※後日、写真を掲載します
アメリカザリガニ等の防除(5月から10月、週1回)
池に設置したワナを回収してアメリカザリガニ、ウシガエル、ミシシッピアカミミガメ等を捕獲します。外来種を防除することによって水草や水生昆虫を回復させます。
モニタリング(水生生物:10月)
かいぼりや保全活動にともなう自然環境の推移を記録する目的で動植物の調査を行います。
湿地の整備(4月から3月、月2から3回)
池の護岸付近に、水中から陸地へとなだらかにつながる浅場を創出しています。浅場にできた湿地環境を維持するために草刈りや表土の耕起を行います。
未開園地の整備(4月から3月、月2から3回)
植物の繁茂や堆積によって湿地の藪化・陸化が進んでいます。草刈りや火入れなどの作業によってさまざまな生物が生息する湿地を再生します。
外来植物防除(5月から10月、月1回程度)
水辺に生育しているオオカワヂシャ、キショウブなどの外来植物を除去し、在来植物の生育環境を保全します。
保全作業イベント(5月から3月、月2回程度)
湿地再生やアメリカザリガニ防除の作業イベントを行い、問題を伝えたり活動の担い手を増やしたりしています。
普及啓発活動
市民協働イベント「みんなで水辺守」や園内外のイベントにおいて、自然再生の取組を発信しています。
研修(冬期を中心に年1から2回)
保全活動に必要な知識や技術の向上を目的として、座学や現地訪問による研修を行います。
上尾水辺守の紹介
令和元年8月18日に上尾水辺守の皆さんとみどり公園課職員など関係者が初参集(左)
令和4年度追加募集の第5回講習会において荒川の自然を守る会、日本生態系協会、上尾水辺守の皆さん(右)
令和6年度追加募集後の市民協働イベントにおいて上尾水辺守とイベント参加者の皆さん
※水辺守とは
古来、ため池を維持管理する役職者を「池守(いけもり)」と呼びました。これを参考に、上尾丸山公園の豊かな自然を守り、水辺再生を担う人々という趣旨で「水辺守(みずべもり)」という呼称をつくりました。
講習会プログラム(令和元年度から令和6年度まで)
上尾水辺守の皆さんは、登録時に5回の講習会を受講してもらって、水辺の自然再生活動に必要となる知識や技術を習得いただいています。
令和元年の講習会プログラム
回 | テーマ | 講師 |
---|---|---|
第1回 | 水草復活、豊かな湿地再生を目指して | 中央大学保全生態学研究室 協力研究員 須田 真一 氏 |
第2回 | 「まっとうなかいぼり」とは 各地の事例紹介 | 認定NPO法人生態工房 片岡 友美 |
第3回 | 荒川流域の自然誌を学ぶ | 埼玉県生態系保護協会埼玉支部 小川 早枝子 氏 |
第4回 | ブラックバスが脅かす水辺の生態系 | 滋賀県立琵琶湖博物館 中井 克樹 氏 |
第5回 | 上尾丸山公園の自然観察と水生生物捕獲実習 | NPO法人荒川の自然を守る会 認定NPO法人生態工房 |
※講師の所属等は実施当時のものです。
令和4年の講習会プログラム
回 | テーマ | 講師 |
---|---|---|
第1回 | 上尾丸山公園水辺再生事業について 上尾水辺守の活動紹介と見学 |
上尾市みどり公園課 丸山 治朗 上尾水辺守 |
第2回 | かいぼりによる自然再生について | 認定NPO法人生態工房 理事長 片岡 友美 |
第3回 | 都市公園における自然空間 | 埼玉大学大学院理工学研究科 深堀 清隆 准教授 |
第4回 | 水面下の外来種問題と対策 | 滋賀県立琵琶湖博物館 中井 克樹 氏 |
第5回 | 三ツ又沼ビオトープの保全作業と自然観察 | NPO法人荒川の自然を守る会 公益財団法人日本生態系協会 |
※講師の所属等は実施当時のものです。
令和6年の講習会プログラム
回 | テーマ | 講師 |
---|---|---|
第1回 | 上尾丸山公園水辺再生事業と上尾水辺守の活動 | 上尾市みどり公園課 丸山 治朗 上尾水辺守 |
第2回 | 池の水抜くのは誰のため? 「かわいそう」の先を考える外来種対策 | 朝日新聞東京本社科学みらい部 小坪 遊 次長 |
第3回 | 生物多様性とは?保全生態学の基礎知識 | 大阪大学人間科学研究科共生学系 佐伯 いく代 准教授 |
第4回 | 埼玉の生物多様性と自然再生の取組 | 公益財団法人埼玉県生態系保護協会 堂本 泰章 専務理事 |
第5回 | 都市の自然環境と、生物の環境を考える公園づくり | 埼玉大学大学院理工学研究科 深堀 清隆 准教授 |
※講師の所属等は実施当時のものです。